昭和38年
11日、九州場所中で寄宿中の佐渡ヶ嶽部屋力士6人がフグ中毒となり、その内三段目の佐渡ノ花が12日午前11時40分に死亡した。他3人が12日深夜時点で重体。6人は11日夜、ちゃんこ鍋にフグの内臓を入れて食したものであるという。
(解説)
戦前には福柳、沖ッ海という名力士を二人死に追いやったフグ毒、戦後ではこれが最悪の事件であろう。
重体の3人のうち、斎藤山も14日朝に死亡。犠牲者二人を生む悲劇となってしまった。「テラを切る」、つまり食材の一部を失敬するのはちゃんこ番の役得だが、報道によると6人は前日に尾車がカワハギの肝を食べていたのをフグの肝と誤認し、百尾分のフグの肝を食べてしまったのだという。
写真は存命時の佐渡ノ花。
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